中学生の硬式野球リーグのポニーリーグが日本で作られて今年で50周年になるそうだよ
ポニーリーグって、50年もあるのですね。
ポニーリーグは、元々アメリカで発足した野球リーグですよね。
その通り。ポニーリーグとしてアメリカで作られたのが、日本にも作られて50年ということになるんだ。
50年を記念して、何か企画されているのかな。
全国大会である全日本選手権が出場枠も増やして盛大に行われる予定だよ。
日本上陸50周年
ポニーリーグは、元々アメリカで作られた少年野球リーグですが、1974年に日本に紹介され、
1975年5月に日本ポニーベースボール協会が創立されました。
現在は、北海道連盟・東北連盟・関東連盟・関西連盟・九州連盟・沖縄連盟の支部に分かれて運営され各支部で予選や大会が行われています。
日本以外にも、アジア各地やヨーロッパなどにもポニーリーグの野球組織があり、野球組織としては唯一の世界各地にある組織です。
PONYの意味
Protect Our Nation’s Youth
(国の宝である青少年の成長を守る)
PONYとは、
Protect(守る)・Our(我々の)・Nation’s(国の)・Youth(青少年)「我々の国家の宝である青少年の成長を守ろう」という
日本ポニーベースボールHP
ポニー理念として世界中に普及しています。
ポニーリーグの指導理念
1. ポニーの指導者は代償を求めてはならない
我々は少年野球を指導する立場であり、外部はもとより内部からも代償を求めてはならない。なぜならば、代償のあるところに必ず醜い人間関係や争いが発生するからである。
2. ポニーの指導者は暴力を排斥する
選手を指導するに当り、暴力を行使したり暴言を吐いてはならない。暴力のあるところに必ず反発がある。真の指導とは心と心の触れ合いである。
3. 手段と目的を混同してはならない
勝敗を争うことは手段であり目的ではない。勝敗を競うファイトの中に技術、精神面の鍛錬があり、そこから学びえたものが少年期の人格形成の糧となって、やがて社会に貢献する人材に成長する。ここに協会の目的があることを明記すべきである。
4. ポニーの主役は少年たちである
日本ポニーベースボール協会の主役は選手諸君であり、我々ではない。したがって選手たちが練習、試合をする背後から常にアドバイスをし、温かく見守るのが我々の努めである。
5. 大人のエゴイズムで少年たちを傷つけてはならない
地域の子供さんを預かり「地域社会、国家のために役立つ青少年を育成する大事業である」という自覚を新たにし、いささかも指導者同士の争いをグランド上に反映させてはならない。少年期後半の一番大切な時期に大人のエゴを見せつけては、何のための少年野球か。
6. ポニーは、グランドでも会合でも「機会均等主義」である
会合等において他人の発言を封じ、自己の主張のみを通そうとする指導者は「破壊」のみであり成長はない。会の運営に当っては、常識のある発言をし、良識ある結論を出さなくてはならない。たとえ末端の幹部といえども平等な権利を有するものであり、機会は均等に与えられるべきものである。そして、理事長をはじめ上級の責任者は、日本ポニーベースボール協会の永遠の発展を願い、後輩の育成に全力を注ぐべきである。
7. 選手の指導をとおして指導者自身が成長すべきである
指導者は選手を指導することが肝要であるが、その作業のなかで自らを教育し自分自身が人格の向上を図り、そして成長することに無上の喜びを感じ、自らが磨かれなければならない。
8. 選手は自分の所有物ではない
選手は親から、学校、教師から預かった大切な宝物である。指導者は自己の権力、欲望のために野球技術を教えるものではない。逆に、「子供たちと一緒にプレーをし、童心にかえることの喜びを感謝せずにいられない」という謙虚な心を持つべきである。
9. 常に感謝の心で会の運営に当たろう
自分以外、例えば他のチームに対しても感謝の気持ちがなければならない。「対戦相手があってこその試合」の原則を考えれば当然のことである。そこに行って試合をすれば良いというものではない。球場の整備、父母の応援、茶菓の接待等、どれをとっても他人のお世話になるものである。常に考えを相手の立場においたならば「感謝せずにいられない」ことは火を見るよりも明らかである。
10. 協力者があってこそ会の運営が可能である
我々だけではこの協会の運営は不可能である。日本、米国の理解ある協力者があってこそ可能なのである。「我々のやっていることは良いことをしているのだから…」といって協力者に不遜な態度で接すれば、協会の鼎の軽重を問われる。今後共あらゆる階層の協力者よりいっそうのご尽力が得られるよう、幹部は協力者に対する姿勢を正していかねばならない。
日本ポニーベースボールHP
中学硬式野球唯一、加盟チームが増加
日本国内の野球チームは、小学生の学童チーム、中学校の部活、高校野球、中学硬式野球の各リーグでほとんどが減少傾向にあります。
しかし、ポニーリーグの加盟チームは年々増加傾向にあります。
これからの野球チーム運営に対する新しい理念、ポニーリーグの理念などに賛同したチームが新たに、または他のリーグからの移籍という形で加盟し続けています。
それだけ、ポニーリーグが認知され、取り組みが理解されているといえるでしょう。日本の野球界は古い考えを引きずっていると言われがちですが、新しい考えも導入されている気運があるのも確かなのです。
2023年に新たに加盟したチーム
- 城東ポニーリーグ
- 関メディベースボール学院ポニーリーグ
- 桐生南ポニーリーグ
- 三重東紀州ポニーリーグ
- 岡山ポニーリーグリグロス
- 南大阪BBCポニーリーグ
- 武蔵川越ポニーリーグ
- 横浜CRESTポニーリーグ
- 西横浜ポニーリーグ
- 愛知岐阜アミーゴMBAポニーリーグ
- 札幌白石ポニーリーグ
- 八女黒木ポニーリーグ
- 東京武蔵ポニーリーグ
- 兵庫ゴールドホースポニーリーグ
- 阪神ポニーブロンコリーグ
- 仙塩七ヶ浜ポニーリーグ
- 鶴岡ポニーリーグ
- Issin World Academy 兵庫ポニーリーグ
- 東横ポニーリーグ
2023年だけで19チームが新たに加盟しています。
2024年に新たに加盟したチーム
- 福岡ベースボールポニーリーグ
- 作州岡山ポニーリーグ
- 友部ポニーリーグ
- 兵庫播但ポニーリーグ
- 広島S-TIMEポニーリーグ
- 岡山中央ポニーリーグ
- 鳥取伯耆ポニーリーグ
- 横浜都築RHYMESTERSポニーリーグ
- 岡山BBCポニー
- AFURI SHONAN ポニーリーグ
2024年も5月の時点で、すでに10チームが加盟しています。
名誉会長に小池百合子東京都知事が就任
50周年という節目に際して就任されたのだと思いますが、
「理想を掲げるだけでなく、具体的な取り組みを進めながら、選手が野球
を通じた社会に有益な人材を育成するスタイルに関心を寄せている」と発表されています。
2024年の主な大会
エスプランナーカップ第8回全日本選抜中学野球選手権大会
春に行われるいわゆる春の選抜大会です。各地域連盟で予選を突破したチームが沖縄に集結しトーナメントで優勝を目指して争います。期間中、出場チームどうしで交流戦も組まれます。日頃対戦できない地域の強豪チームとの試合を通しての経験もできます。
大倉グループプレゼンツ広澤克実杯全日本地域対抗選手権大会
この大会は各地域連盟から選抜された選手により編成された連盟対抗の試合形式となっており、この大会で活躍した選手は日本代表選手に選考される選考会も兼ねています。U16のコルトとU14のポニーに分かれており、それぞれから日本代表が選出され、6月にフィリピンで行われるアジア太平洋地域選手権大会でアジア地区代表予選、それに勝ち抜けば8月に行われるアメリカでのワールドシリーズに日本代表チームとして出場します。
マルハングループインビテーション大倉カップ第50回全日本選手権大会
ポニーリーグの夏の全国大会。4月以降の新しい学年でのチーム編成で各地域の連盟の予選を勝ち抜いたチームが江戸川球場をメインに関東地方各地を会場に行われる大会です。今年は、50周年を記念して出場枠も拡大され盛大に行われる予定です。予選は、各連盟ごとに総当たりのリーグ戦とリーグ戦上位による決勝トーナメントにより上位数チームが出場権を得ます。出場チームは、トーナメントにより優勝を目指して戦いますが、敗退チームは交流戦で他の地域との対戦も経験できます。
優勝チームは、ポニーリーグ代表として、8月後半に行われる各リーグの代表同士で日本一を目指して戦うエイジェックカップに出場できます。
大倉グループ協賛第50回日米親善大会
2年ごとに日本とアメリカで交互に行われている親善試合です。2024年は、アメリカのサンディエゴのチームが8月に約2週間の日程で日本を訪れ、各地のポニーリーグ所属のチームと親善試合や日本の名所を観光したりします。また期間中のアメリカチームの選手は、ホスト役のポニーリーグのチームの選手の自宅にホームステイの形で宿泊をしていきます。野球だけでなく、日本での生活や観光を通して日米の交流も図れます。